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クルマ散策:今年もお世話になりました

Photo_5今年はWebサイトの媒体でデザイン記事を書くようになりましたが、これがとても具合がいいんですね。

まず、文字数に厳密な制限がないので、記事によってある程度の違いが許されます。実際取材をしてみると、記事としてあるもこれも書きたいというクルマもあれば、あまり実のあることが聞けず、字数も進まないなんてことがあります。

また、定期掲載ではないので、新車の発表に合わせて掲載できるのもありがたい。しかも、サラリーマンライターとしては締め切りがないのも助かります。

取材もようやく慣れてきました。以前は発表会会場での「ぶらさがり取材」が主でしたが、いまは申請による正式なものです。なので、取材時は広報さんが同席したりします。

こういう席では、通常異論や否定的な話は出ないみたいで、それに僕がどうも慣れなかった。基本的に、デザイナーさんはプレスリリースに書かれた内容を説明するつもりで来ますので、そこで異論っぽい話をすると完全に想定外の空気になるんですね。

まあ、そういうことにようやく慣れたというか、進め方が分かってきたところです。

ということで、来年はできるだけ芯のとおった取材ができればと思っています。もちろん、メーカーのデザイナーさん以外の取材も増やしたいですね。

それでは、来年も引き続きよろしくお願いいたします。

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クルマ散策:もうイヤーカーはいらない?

Photo1COTYは、もういい加減考えどころじゃないかなあと思う。

いまさらイヤーカーなんて何の意味もないよ、なんて声は結構前からあるけれど、しかしこのコンテストに終わる気配は特段感じられない。それどころか、メーカーは何だかんだでやっぱり賞が欲しいみたいだし。

賞に意味があるか否かは、当然だけど中身に説得力があるかどうか。で、COTYはそこがどうにもイケナイと。

何しろ、ご丁寧に各社から1台ずつノミネート車を選ぶなんてことを、いまだに平気でやっていたりする。年間の新車から10台を決めるのは、当たり前だけどすでに「選考」なわけだ。そこをお約束で案分するなど、もうその時点で賞の意義を捨てているに等しいんである。

実際、その歪みは投票でより明確になる。今回で言えば1位と2位が420票と371票で争っているのに比べ、9位のセレナはたった11票なんである。つまりは本来比べるべき対象じゃなかったって話だ。そんな状況はほぼ毎回起こっているにも関わらず、何の変更もなく続ける神経がスゴイ。

こういう投票結果を、メーカー側は一体どう考えているんだろうと思う。日産のセレナチームは、果たしてどんな気持ちで参加していたのか。

ふつうに考えれば「ま、今回ウチは選考外だよな」ってところかと。少なくとも、投票時点でどうにかなるかなんて考えてないだろうし。となれば、もはやメーカー交えての茶番なわけで、ますます賞に意味はなくなる。

じゃあ、やっぱりイヤーカーに意味はないのかというと、実は僕自身そうは思っていない。賞自体に罪はなくて、要はどういう運営をするかの問題だろうと。

何やかやのCOTYだって、コンテストの正道としてフェアでかつ厳しい基準を持てば、当然その地位はちゃんと上がってくる筈。そもそもノミネート車が年によって一律なのは不自然だし、グランプリは「該当なし」の年があってもおかしくない。

もちろん、受賞車にもそれなりの説得力が欲しい。クルマ小僧やマニアの偏った目ではなく、本当に広くユーザーに恩恵を約束する大人の選択だ。逆に、賞がユーザーを啓蒙するくらいの気概が欲しい。

そういう賞であれば、当然メーカーの開発姿勢にも影響を与えると思う。くだらないマーケティングばかりに振り回されることも少なくなるかもしれない。

クルマがつまらないとか、若者のクルマ離れとか。それはユーザーの心変わりや社会の変化ばかりが原因じゃなくて、業界の勝手な「底割れ」状況が招いた当然の結果かと思う。こんな生温い賞が成立する業界が活気付くわけがない。

もちろん、スバル贔屓の評論家が平然とインプレッサを応援するような記事を書くメディアもまた、そんなぬるま湯の一端であることは間違いないんである。

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クルマ散策:スズキ・スイフト発表会に出掛ける

Photo本日、スズキの新型スイフト発表会に行って来ました。

例の燃費偽装騒ぎの影響で、発表は年明けか・・・みたいな話もありましたが、急遽年末も押し詰まった今日、滑り込むように発表となったようです。

スズキの小型車の中でもそれなりの歴史と実績があるせいか、なかなか大掛かりな会で、来場者も多かったように思います。ただ、お決まりとはいえ、修会長がいないとメディアからの質疑も少なく、結構静かな進行となりましたね。

デザインを含め、印象については別途書きますが、取りあえず「ああ、やっちまったナ」という感想です。事前の妙チクリンなスクープイラストに嫌な予感はありましたけど、まさかね。

恐らく年明けにはインタビュー取材もできると思いますので、そこで諸々の疑問は投げかけることとします。

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クルマ散策:オートカラーアウォードに出掛ける

Photo「オートカラーアウォード2016」の表彰式に行って来ました。

皆さんご存知とは思いますが、このイベントは㈳日本流行色協会が主催し、当該1年間に発表された新型車のボディカラーを評しようというものです。第1回目が1998年なので、かれこれ20年近く続いている催しですね。

クルマの色を扱うイベントは珍しいので、当初から興味を持っていましたが、実際に見に行ったのは今回初めてです。会は横浜美術館で2日間に渡ったものですが、僕が出掛けたのは2日目のみとなります。

そもそも、いまだクルマのデザイン自体が自動車評論の中では日陰的な存在なので、ボディカラーやインテリアなどはまともに語られることはほとんどありません。でも、各メーカーのデザイン部にはちゃんとカラー・デザイナーがいるわけですから、もっと注目されていい世界だと思います。

今年のグランプリは、すでに同協会のサイトに掲載されているとおり、「マツダ・ロードスターRF」が受賞となりました。あの渋いグレーにブラウンの内装ですね。この受賞車の話も含め、せっかく出掛けたイベントなので、後日取材の記事をまとめたいと思っています。

記事が掲載されましたら、ここでお知らせします。

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雑誌ナナメ読み:プロフェッショナルな記事とは?

『月刊自家用車』の先月号。Boox_mt4910052271265_2

特集「最新モデル・ジャーナリスト30人の採点簿」は、短評ながらたくさんの評論家の意見を一度に目にすることができ、僕にとっては何ともお得な記事なんである。

で、冒頭のインプレッサは、新しいプラットホームのおかげで一様に評価が高かった。

95点と、ほぼ満点とした鈴木直也氏と藤島知子両氏がまさにそれで、先代から大きく進化したというシャシーを絶賛している。これはもう欧州Cセグを凌駕するんじゃないかとベタ褒めな感じだ。

一方で、65点と及第点を少し割る評価とした中谷明彦氏は、動力性能の不足を訴える。ボディがいい分、モアパワーという注文だ。そして、75点の御堀直嗣氏は、新しいエンジンの展望が示されていないと苦言を呈している。

いまのスバル車を眺めれば、変わり映えしないスタイルや、新提案のないエンジンとミッションに目が行くのはむしろ自然。どちらかと言えば、これを抜きにして満点を与えるのはチョットなあ、と思う。

ところで、78点の桂伸一氏は、現状プロトタイプ、かつクローズドコースでの試乗では本来の採点はできないとした。とりわけ「走り」をメインに評する場合、これはひとつの見識かと思う。

新型セレナでは、60点が3人もいた。

松下宏氏は、例のプロパイロットに対する日産の姿勢に疑問を投げかける直球評だ。同じ話を取り上げたのは他に数人いるけれど、60点に止めたのは松下氏だけ。また、河村康彦氏はノイズの多さや曖昧なステアリング、低い動力性能と、クルマの出来そのものを突いている。

一方、92点の岡本幸一郎氏は、プロパイロットもクルマの出来も気になるところはあるけれど、なぜかそれは問題ないとまとめる。98点のまるも亜希子氏は、とにかく室内の使い勝手のみ語っていて、それはもうほぼ満点だと。同氏は同じ理由からホンダのフリードにも95点を付けたけど、インプレッサではなぜか走りに言及して、やっぱり高得点になっている。

セレナの基本性能に最新のクルマとして明確な難があるなら、そこに言及しない人が多いのはどうしてなんだろう。僕みたいにデザインだのコンセプトだのじゃなく、「クルマは走ってナンボ」という方々がほとんどだから、そんな初歩的な部分を突かないのは不思議というしかない。

同じクルマの短評を一度にたくさん見られるのはやっぱり面白いなあと思う。ごく真っ当に評するべき点を語る人もいれば、とにかく高得点に着地することを優先しているような人もいる。対象を俯瞰する人もいれば、目前のことに止まる人もいる。

多くの評論家がいるんだから人それぞれの面があって当然なんだけど、しかしそれでも全員がプロであることは肝心なところだ。

どういう切り口であれ、それがプロフェッショナルな内容であるあるか否か。その境界線を意識するかしないかなのかもしれない。プロフェッショナルとは、NHKの番組に出てくる特別な人を指すわけじゃないので。

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