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新車心象風景:日産ノート・e-POWER

16110202021200x900これはいいキッカケにはなるんだろうな、と思う。

ガソリンを入れておけばずっと走れるという点で他社HVと同条件。走行が実質EVなのは、まあドライバー自身の慣れの問題だから問題はない。いや、強力なトルクはディーゼルにも匹敵し、静粛性を考えればこっちの方が有利かも、などと思ったりもする。

従来のHVでは埋もれると思ったのか、あるいは本当に「EVの日産」を印象付けたかったのか、本当の狙いはわからないけれど、新しい技術としてのアピールが容易なのは間違いないんである。これでもって晴れてアクアやフィット、そしてデミオに正面から対抗できると。

しかしだ。同じスタートラインに立ったからこそ明確になるのが、クルマ自体の商品性なん
である。そもそも、クルマとしての魅力がどうなんだという基本の話。

そうなるといまの日産は弱い。とくにこのe-POWERの搭載を想定するコンパクトクラスは
とくにだ。ノートは今回の仕様変更であれこれ着飾っているけど、基本の安普請さは隠せないし、日産自ら「失敗した」と公言するマーチはもちろん論外。モデルチェンジに失敗したキューブは沈んだままだし、ティーダはもはや消えた。

近々ヴィッツにHVを積むというトヨタだって似たような話じゃないかと思われるかもしれない
けれど、ほとんど余力でやってる向こうとはワケが違う。まあ、それでも日産としては安さに任せてそこそこ売れてるノートだけは数が見込めるんだろうけど。

あまりに当然の話だけど、期待の新システムを生かすには地道に「ちゃんとした」商品を
揃えるしかないんである。車体はキャリーオーバーながら、普通に作り込んだセレナのようにだ。なにせパリショー出品のマイクラは日本導入が微妙だし、キューブも次があるのがわからない。加えて次期ジュークが国内商品としてマッチするのかも読めないときている。

あ、個人的には軽での展開が面白いんじゃないかと思っている。もし660ccエンジンで発電が可能なら軽規格のままでOKだし、効率もよさそう。実燃費がイマイチで、かつトルクに劣る現状に対しては大きなアドバンテージになりそうでしょう。ま、出力の自主規制は別として。

可変圧縮比エンジンなど、高い技術力をアピールする日産は、少なくとも日本市場ではそれが実際の商品の魅力と噛み合わず、てんでバラバラな感じだ。ただ、原因はグローバル展開のしわ寄せとして、世界で売る商品が日本に合わない、という話はウソだと僕は思っている。単に販売戦略と商品企画が安易なだけの話だろうと。

そのあたり軌道修正のキッカケがそろそろ欲しいんだけど、新しいe-POWERは結構いい素材なんじゃないか。日産社内にもそんな声があればいいと思うんである。

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コメント

電気駆動系ではアウトランダーPHEVが成功していますから狙いとしては正しい方向だと思いますが
フロントのVモーション・グリルが浮いてしまっていてアリオン以上に残念なデザインですよねぇ

投稿: muku | 2016年11月 7日 (月) 19時14分

今代車でA-3 e-tronに乗っています。今日はまだ20km位しか乗ってないのでエンジン一度も始動せず!です。それはさておき、VWゴルフにしてもA-3にしてもベーシックなモデルでもちゃんと作ってあり乗るとしっかり感を感じられるように思います。素が良ければハイパワーのエンジンを載せたり、この車のように電動にしても「あり」だと思います(値段は別として)。個人的には日産を含め国産でそのようなモデルを作ってくれることを期待していますが、小手先の仕事のノートもまあすこしは売れて、それで良かったネで終わるような気がしないでもありません。

投稿: pottsy | 2016年11月 7日 (月) 19時38分

ノートe-Power実車を見ましたが、なかなかでしたね。試乗はできなかったのですが、座った印象はマイナー前のノートを実家で所有しているのでそれと比較するとシートなんかそこそこよくなっていますし、安普請からは結構脱した感はあります。
新型セレナとノートe-Powerは確かにいいきっかけにはなりますが、仰るとおり来年の新車がそれに続いてくれるかですよね。
日産はとにかく国内市場を放置しすぎで、特にラインナップさせている車種を改良せずにいることがひどいですね。日産ご自慢で全社的な展開をしているエマージェンシーブレーキなんか、エルグランドに搭載すれば少しはベルファイア/アルファードに対抗できたであろうし、シルフィだって同じく搭載すればプレミオ/アリオンにも十分対抗できたのに・・・そういう地道な手当てで商品を維持して手堅く売っていくことが大事なのに。
もう少しランキング30位内にあと3~4車種くらい入らないと、国内販売2位は無理でしょう。
高級車はもう全ディーラーで販売するのをあきらめて、GT-Rを取り扱っているハイパフォーマンスセンターを発展解消する形で取り扱いディーラーを選抜していけば、インフィニティの未導入車を取り扱うことも可能なんじゃないでしょうか?そういう新しい展開をしていけば、グローバル展開とうまく歩調は合わせられると思いますが・・・
ようは国内販売のTOPにその気があるかでしょう。

投稿: アクシオム | 2016年11月 7日 (月) 21時39分

早々に試乗しましたが、これぞ「技術の日産」がよみがえった!と言っても過言ではないですネ。
この大きくクラス越ともいえるトルク太さがこれでもかというくらいと、気持ちのいい加速(追い越しも)感、質のある走りはややもすると他のフランス車(ルノー社とは異なる)にも指摘でしょうか。
ただ、強力なエンブレ等(通常加速での使用の走りも素晴らしい)の使用時には、コンソール下のボタンを押すのはいかがなものかと…せめてシフトとかパドルでできれば・・・。

内装等は相変わらずチープなのは残念というしかないですが、今後はこのモーター駆動系(主が電気で燃料はガソリン)はこの組み合わせは最高と思わせる。

今後の日産車の浮上のきっかけに期待ですか。

投稿: sutora | 2016年11月 7日 (月) 21時51分

「晴れてアクアやフィットに正面から対抗できる」と、おっしゃっていますが、そうでもないようです。
燃費クラストップ37.2km/Lの、Sグレードには、エアコンが付いていません。 こんな姑息な手を使ってまで、トップになりたいのでしょうか?
 「やっちゃえニッサン、とっちゃえエアコン」というところでしょうか

投稿: Per | 2016年11月 8日 (火) 18時37分

mukuさん

ノートはVモーションありきのデザインじゃなかったですからね。

posttyさん

そうなんです。素がよければどう扱ってもちゃんとした商品になるんですよね。今後に注目です。

アクシオムさん

たしかにインフィニティをうまく導入できたらラインナップの整理もできそうですね。まあ、そこまでの手間を国内には掛けないでしょうけど。

sutoraさん

EVの操作に違和感さえなければ面白い仕掛けですね。大化けするかも?な技術です。だからこそちゃんと生かしてほしいです。

Perさん

まあ、アクアにしても37キロは燃費スペシャルですからね。本当はエンジンの効率をもっと上げられないのか?とは思います。

投稿: すぎもとたかよし | 2016年11月 9日 (水) 10時27分

これは「シボレー・ボルト」と同じなのでは? がっかり。

投稿: ぷじお | 2016年11月15日 (火) 06時48分

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