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クルマ散策:三菱のクルマって?

Ek何かこう、色々な意味で残念なニュースなんである。

連日の報道で報じられるのは、数値操作でユーザーの信頼を損ねたこと、そして相次ぐ不祥事に対する自浄能力の欠如あたりのようだ。

「またしても三菱が」な話は、TVのニュースや新聞が好んで喰い付きそうな素材ではあるけれど、隠蔽体質云々などと繰り返し聞いたところで、どうも僕にはピンとこない。そりゃあ、これだけやらかしてもメガバンクたる三菱東京UFJ銀行が「全面支援」を約束するあたりは、いい加減ウンザリではあるにしても。

そんなことより、この手の話を聞くたびに「何で三菱はクルマを作っているんだろう?」という根本的な疑問が涌いてくるんである。

かつてはパジェロがブームになったりランエボがマニアの心を掴んだり、あるいはアイなんて変わった軽を出したりしているんだけど、それぞれが一時のブームや話題に上がっただけで、結局三菱がどういうクルマを作りたいのかが僕にはサッパリ見えてこない。

それどころか、とくに自動車自体には興味がないんじゃないか? 財閥の一部門である自動車会社を何となく継続しているだけで、日本や世界の自動車業界でもっと輝こうとか、あるいは牽引しようとか、そんなことはコレッぽちも考えていないんじゃないかと。

三菱車は関連会社の社員のためにある、なんて面白話をよく聞くけれど、実際三菱のクルマがなくなったら困る、大騒ぎになるというイメージはなかなか浮かんでこない。だから、少なくとも僕には体質云々より以前の問題に思えてしまうんである。

そして「ユーザーの信頼を損ねた」問題では、さらにモヤモヤが募る。

そりゃまあ、不正という点では逃れようのない裏切り行為に決まっているんだけど、ニュース番組でキャスターが色めき立つ「リッター当たり30キロが、実は28キロだったんです!」という数値が大問題だとするなら、そもそも国がやっているモード燃費はどうなんだと。

当のekワゴンのユーザーなら、この軽がリッター30キロはおろか、実際には20キロを割ることが日常であることはすでに承知の筈だろう。今回の不正値は5~10%とされるけれど、JC08モードは6掛け、7掛けが当たり前の世界だ。

もちろん、こっちに違法性はまったくないけれど、だったら平気でこういうモード数値を国の基準にするのが正義なのかと言えば、それこそユーザーの信頼を損ねているのはどっちだという話だろう。

いや、だから三菱の不正が許されるというのではなく、これほど連日報道をするのであれば、少なくともモード燃費の問題点くらいは指摘しなさいよと。いまのバカバカしい燃費競争の一因がどこにあるのか、そのくらいの切込みがなくちゃ教訓にならないでしょうと思うわけである。

あ、ちなみに今回の件は日産側の指摘で判明したというけれど、このクルマは両社出資の合弁会社を中心に企画・製造しているのが建前なわけで、日産はまったく問題なしっていうのも妙な話ではある。

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「クルマ散策」カテゴリの記事

コメント

VWの排ガス不正の方がより悪質ですが、三菱のやらかしたことに同情の余地はなく、日本国内での三菱の販売は終わりの始まりを呈してますね。
たぶん三菱の技術力で、スズキ、ダイハツ、ホンダに伍する燃費というのは、もともと無理があったのかも知れませんね。
三菱がなぜクルマを作るのか?たぶんもうその意義は、日本国内では日産のために軽自動車を作る、ひいてはそれが水島工場の維持につながるくらいしかないのかもしれません。その最後の肝心なところで不正をやったわけで、まぁ後はないんでしょうね。
それにしてもとある自動車ジャーナリストのフェイスブックでのコメント「三菱車ユーザーのためにも、また大部分の真面目でクルマ好きな三菱自動車社員のためにも、汚い言葉で非難するのではなく、三菱頑張れ!というスタンスを僕は選択したい。」には、その見識に呆れました。正直それは違うだろう、なぜ不正をした三菱を糾弾しないんだ・・・それでもジャーナリストじゃないのか?まぁこれが日本を代表する?AJAJの理事をつとめるジャーナリストの見識のようです。これだから、日本の自動車ジャーナリストはダメなんだと思います。どうしてユーザーや社員を巻き込んで、頑張れなんて言えるのか?

投稿: アクシオム | 2016年4月23日 (土) 19時56分

自分は今デリカD:5のクリーンディーゼル版に乗っていますが
燃費が良いですし
今まで乗っていたゴルフやフォーカスと遜色無い動力性能で
装備はドイツ車より快適な素晴らしい車ですよ
まあ軽の事は同情の余地は有りませんし
前科も有りますが
三菱自体を全否定する様な流れには違和感が大有りですね

投稿: muku | 2016年4月24日 (日) 06時53分

いつも拝見させてもらっています。
よろしくお願いいたします。

自動車会社で黒塗りの大型セダンを作っているのは、トヨタと日産、そして三菱のデボネアだけでした。どれも自動車の未来にあこがれている子供の目から見るととてもかっこ悪かったです。
長じて、その自動車を作っているメーカが戦前からコンツェルンとして存在している巨大財閥系であることがわかりました。
それにしてもデボネアは社用車としても一段下がる印象があり、なぜ作り続けなければならないのかと思っていたら、「あれは三菱財閥系のだけの社用車さ。一般に売れなくてもそこに必ず買ってもらえるから生産している。」と聞いて寒々した気分になったものです。
三菱自動車には二種類のユーザがいて藪睨み状態なのでしょう。本当のお客さんの方に向き合えない組織はもう清算すべきであろうと思います。
自動車愛をもってまい進してきた技術者たちには申し訳ないとおもいますが。
でも、今回のことは国土交通省の燃費認定の杜撰さ、正しい測定としても実燃費とかい離した計測値を公表することに何の意味があるのかということに大きな問題があるように思います。
今のままの燃費の数値は宣伝のキャッチコピー程度の意味しか持たないのに国土交通省は血税を使って自動車会社の宣伝ネタを提供しているのです。自らは性善説を唱えて高みから指示している国土交通省には反吐が出ます。ジャーナリストはどうしてそちらを突かないのでしょう。
日本のマスコミは進行方向を補正するカウンタステアとしてははたらかないようですね。

投稿: Hide | 2016年4月27日 (水) 10時08分

「ハナと子供たち」は適当すぎる名前です。以前は違う名前でしたが、検索されると自分のコメントが一気に出てきて恥ずかしいので変えました。
自動車に関する報道されない、まっとうな問題点を提起する意見が聞けて、いやいや読めて、このブログおもいしろい、と思ってます。
1年前に買ったスイフトスポーツは走行距離3万5000キロ。田舎なので行きたい先方が遠方なんです。長時間過ごす自動車がおもしろいと助かります。スイフトスポーツ、楽しいです。すべてホドホドなのが結果的にいいです。軽いし、ホドホドの1600ccなのでシフトアップを頻繁にすることになって楽しいし、硬すぎないサスだし。
ロードスターはnc型ですがRSタイプなので正直、硬いです。関節が硬くなってきた年齢の私にはキツくなってきました。
VMAX1700というバイクに乗ってましたが気持ちが付いていかなくなったので手放しました。自分が乗らなくなるのは考えてなかったので、ある意味、変身です。人間は年をとるんだな、って。おかげで小排気量でも楽しさが感じらるこのごろです。
たとえばプリウスとかハイブリッド車が話題になるこのごろって、人間の感性がどうなってるんだろう。話に聞くと、「乗ってみたんだけど、アクセル踏んでも全然反応しないんですよ。」という自動車って、耐えれば節約になる、という自動車なんでしょうか。お金が貯まることを考えて乗る車なのかな。


投稿: ハナと子供たち | 2016年4月28日 (木) 21時31分

アクシオムさん

AJAJの理事がそんなことを書いてましたか。ある意味支援に必死な感じですね。そういう姿勢が不正を許容することになるとは考えないのでしょうか。

mukuさん

やみくもな否定はいけないでしょうね。ここは冷静な対応が必要ですが、国が代わりに試験をするなど妙な話になっていますね。

Hideさん

はじめまして!! そうなんです。三菱はいけないとしても、国の基準はある意味もっといけない。その辺は評論家諸氏が一番わかっている筈ですが、三菱にも国にもどちらにも沈黙というのは情けないですね。

ハナと子供たちさん

こんにちは。いいですね、スイフトスポーツ。個人的に次期型にも期待しているのですが、雑誌のスクープイラストが変な感じだったのでイマイチ不安だったりします(笑)

投稿: すぎもとたかよし | 2016年5月 7日 (土) 12時34分

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