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クルマ散策:フランクフルトショー雑感(その他)

Hx1

 プジョーのHX1は、前回に続いて今後のプジョーデザインを示す意欲的なコンセプトカーだけど、今回は508という新世代プロダクトが出た後なので、当然受け止め方は違ってしまう。

 きっと、プジョーがやりたいこの方向は、コンセプトカーに近い造形で仕上げてこそ魅力を醸し出すのであって、508レベルではそのエッセンスがほぼ抜けてしまうんである。たぶん、それはプジョー自身もわかっているとは思うけれど、こうやってHX1を出した以上は次の市販車に期待したいと思う。

 一方、ジャガーC-X16は、そういう形式的な手続きをすっ飛ばした一発勝負な感じだ。

Cx16

 イアン・カラムはこの2ドアを、4ドアであるXJと異なる方向性として以前より暖めていた企画だと語るけれど、そうして異なる方向性を持ちながら、いずれも新世代を体現し、かつ両者ともがジャガーとして認められるというのは、想像以上に困難な作業だと想像させる。

 実際、一見古典なイメージを感じさせつつ、実のところ極めて先鋭的なフォルムを持っているし、ディテールの新たなこだわりがさらにそれを後押ししている。今回、XFがほぼXJと同じ顔にフェイスリフトされたことで、シリーズ間の違いも明快になったし。

 まあ、結局は”どっち派”といった声が上がるんだろうだど、「どっちもイヤ」なんてジャガーファンはそう多くないんだろうな、と思わせるところがスゴイ。

 メディアでの露出度は低いけれど、個人的に注目したのがセアトのIBLコンセプト。

Ibl

 ジュネーヴでは新しいSUVの提案をしたけれど、デザインテーマをさらに進化させ、今度はセダンに落とし込んだものだ。基本的にはいまのVWグループらしい端正さを持ちつつ、それを崩さない範囲でエモーショナルな要素をミックスさせている。

 かつてセアトは、”VWのアルファ”を標榜し、デ・シルバによるデザイン改革に取り組んだと聞く。それは必ずしも成功を収めなかったようだけれど、この再チャレンジは有力かもしれない。

 いや、実際これが次期アルファ159なら、中途半端なジュリエッタの兄弟を想像するよりも、ずっと魅力的だと思うくらいなんである。

Photo

 日本車では、ホンダのシビックが今度も海外専売とか。しかし、ギュッと詰まって張りのあった先代が、なんでこんなに緩くなっちゃったんだろう? もしかして、欧州市場ではクラス的に小さく見えるのが不利だったのかな。

 ただ、その先代のデザイナーが手がけたという現行フィットが、初代のイメージを残しつつもシャープで美しいまとまりを見せたのを考えると、なんでこういう逆方向な事態になるのか、結構謎なところなんである。

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コメント

プジョーのHX1は、将来スポーツワゴンを計画しているのか?はたまた新しいデザインテーマをアピールするためのものなのかわかりませんが、コンセプトカーらしく観音開きガルウィングというハイブリッド技でインテリアを披露していました。508って、プジョーデザインの繊細路線回帰だと思っていたけど、実のところまだまだドイツ車的な硬さが残っていたので、このHX1の繊細かつ斬新さが活かされるといいですね。
C-X16は、どこかマセラティミストラルを連想したのですが、あのくらいコンパクでXKよりも2回りくらい小さく、最新のダウンサイジングエンジンだったらジャガーの間口も広がるし、新しい世界を見せてくれそうです。
セアトのコンセプトカー正直なハナシ、インパクトがなかったです。それは市販されているクルマとそう、違わないからか?セアト・シェコダって隣どおしのブースでしたが、セアトはそれなりに独自路線なのに、シェコダはまんま旧アウディ。これはなかなか面白いものが…
ピエピさんはどうしてもアルファを手中に収めたいからか、こうしたコンセプトカーでエールとも刺激ともつかないことをするんでしょうね。今のアルファにいまさらジウジアローやデシルバの156-159路線を望むのは無理があるような。ブランドとして8C→ミト→ジュリエッタの路線をうまく昇華させないとボクはイケない気がする。その中で、修正する意味で159のような端正さが入ればいいんじゃないでしょうか?
シビックは…これ実車を見るとボンネットの傾斜が半端なくきつく、フェンダーとボンネットの間隔ってほとんどない。空力を重視してこうなったのかもしれませんが、こんなに先鋭的な処理をしているのにあのフロントマスクの間抜けさには逆の意味で驚きます。あと前後フェンダーの緩いすぎる処理も…
ヨーロッパでは速く走るデザインが好まれますが、せっかく空力処理をしているのに、先代と比べてこんなに締りのないデザインで大丈夫なのか?シビックはキューブじゃないんだから。まだまだホンダデザインの迷走は止みそうにないですね。

投稿: アクシオム | 2011年10月 4日 (火) 00時33分

HX1はオデッセイに見え、その下の車はフェアレディに見え、その下はカローラに見え…最後はどう見てもシビック以外に見えない。フロントが寝てて全体的に膨らんではいるけどね。苦境のホンダ。「原点回帰」して80年代を謳歌した世代にアピールすればよいのに。CMに「スローなブギにしてくれ」をまた使うだけでも話題になるだろうに。「今」ばかりみてると行き詰まる。過去を思い出しながら未来を想起する時期だ。

投稿: 優 路 | 2011年10月 5日 (水) 08時44分

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