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雑誌記事:デザイナーズ・インタビュー(その3)

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 少し前に始めた、ニフティ自動車サイトでの「デザイナーズ・インタビュー」の第3回目を掲載しました。

 今回は東京モーターショーでワールドプレミアとなる、マツダ「雄」(TAKERI)です。

 先日、マツダで事前プレゼンがあり、そこでインタビューをして来ました。記事内容はともかく、いまの時点でチーフデザイナー氏の声をご紹介するのは、結構貴重じゃないかな、なんて思います。

 それでは、下記サイトにて是非ご覧ください。

 http://carnifty2.cocolog-nifty.com/sugimoto/2011/10/takeri2011-5039.html

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クルマ散策:トヨタの軽はアリか?

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 当面はムーヴ・コンテみたに、いまひとつ元気のない車種を救って行くような感じだけど、イースをOEM販売なんて不穏なウワサもあったりする。

 まあ、年間6万台なんて計画も、「売ってくれ」と頼まれれば「もうありません」とは言えないので、どっちにしても本格販売は目前なんである。

 いまや新車販売の3台に1台が軽自動車、その美味しい市場を放っておくわけには行かないという理由は、新聞の経済面を読む消費者にとっては十分納得できるものだし。

 けれども、何で放っておけないの? とクルマ好きとしては思う。

 いや、すでにパッソなど一部小型車の生産委託もしくはOEMの関係はあるけれど、どうして軽だけはダイハツに任せるってことができないのかと。

 だって、傘下のメーカーが軽ナンバーワンのスズキを追い抜くような活躍をしてくれれば、親会社としては普通嬉しい限りなんじゃないの? グループも安泰っていうか。

 そうじゃなく、軽が売れるとなれば子会社だってライバルだ!っていうのは、そりゃあ気持ちは分かるとしても、やっぱり世界一にならんとするメーカーとしてはいかがなものかと。

 だいたい、トヨタはダイハツの軽をすでにスバルにも供給させているわけで、その小さな市場すら自分で奪ってどうするって話だ。まさか、車種が違うから大丈夫なんて思ってないでしょう。

 こういう発想は、単に節操がないなんて話で終わるんじゃなくて、結局はクルマ作りとつながっているところが僕には残念なんである。

 いや、トヨタがダイハツの軽を売るっていうのは、たとえばBMWがミニを売るっていうのと基本的には同じ話でしょ。グループ内、あるいは子会社にとても好評の商品がある。じゃあ、そのクルマを自分のところでも売ってしまえっていう意味で。ま、ポルシェがアウディA1を売るのでもいいけど。

 バカな、BMWやミニとトヨタ・ダイハツを一緒にするなよ、という声が聞こえて来そうだけど、まさにそこが問題なところだ。

 たしかに、BMWはミニを「0.5シリーズ」で売ったりはしない。それは何のためにそのメーカー(ブランド)を傘下にしたのかを正しく理解し、中長期的視点に立った経営をしているからだ。まあ、当たり前のことを当たり前に進めているだけ、とも言えるけど。

 ところが、トヨタはいきなりFT-86を作っちゃう。親会社として、水平対向という独自技術をウリに、スバルが世界的に繁栄するのを全面支援する前に、まずは自分とこのバッチでその”虎の子”を使ってしまえという抑制のなさ。

 この姿勢の違いがメーカーとして「一緒にするな」と言われる理由になるのだし、もちろん商品企画、そしてプロダクトとしての商品にも大きな差を生んでしまう。ついでに言えば、同じ軽のOEM販売を始めるにしても、だから日産のそれとは話が違うんである。

 まあ、”ハチロク”はそもそもどこの誰に売るのかもわからないんだけれど、子会社の軽にまで手を付けるトヨタ、一体どこに向かっているんだろうか?

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Drive My Car:北陸ロング・ツーリング

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 北陸へのロング・ツーリングをして来ました。先週末、名古屋に出張があったので、久々に愛車を駆り、そのまま足を延ばした格好です。

 ツアー最初の目的地である金沢は、名古屋から東海北陸道を使えばわずか3時間ほど。なので、仕事が終わってから向かっても、現地で夕食をとれる時間には到着です。

 駅前のホテルに1泊して、翌日は朝から金沢散策。ひがし茶屋街での買い物に、近江市場での海鮮丼挑戦と、まあお約束な感じ。そして、金沢では必ず寄る喫茶店「チャペック」にも。ここは、数年前に偶然入ったごくフツーなお店なんですけど、あまりの美味さに驚いて、いまでも豆を取り寄せている店です。

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 金沢21世紀美術館をナナメに観つつ、2日目の宿がある能登・千里浜へ。

 ここは、前にも書きましたけど、海岸の砂浜をクルマで走ることができる「なぎさドライブウェイ」が有名です。今回は雨空で走る気にはなりませんでしたが、一応海岸には出てみました。

 翌日は朝から同じく能登の氷見へ。漁港にあるフィッシャーマンズワーフは魚好き、刺身好きにはたまりません。やはり有名な氷見の手延べうどんを土産に買って、昼には富山市街へ。

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 ここでも珈琲の店を事前に調べておいたのですが、たまたまネットで見つけた「koffe」は大当たりのお店でした。お店は小さいながらも隅々まで凝った内装で、北欧風なタッチ。何気なく置かれたマランツ+JBLを組み合わせたオーディオ。豊富なストレートコーヒーの種類はもとより、ケーキ類の品揃えも素晴らしい。

 いきなり、「お客さんのジェミニ、懐かしいですね」と声を掛けるオーナーは、初代ゴルフ・カブリオレのオーナーさんだそう。珈琲、クルマ、オーディオと、旅先でのこういう出会いはホント嬉しくなります。

 最終日の宿は黒部にほど近い宇奈月温泉に。街中のホテルに比べるとお高いですが、最終日はゆっくり温泉に入りたいということで奮発しました。

 翌日は黒部・魚津近辺で買い物のあと、帰路へ。北陸道、上信越道、長野道、中央道と一気に東京を目指しました。総計1350キロのロング・ツーリングです。

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 実は出発前、我がジェミニはアイドリングが走行中にどんどん上昇してしまう不調に悩まされていたのですが、出発直前に原因が判明。工場の処置が的確だったようで、実に快調に走ってくれました。

 アイドリング上昇で悪化していた燃費は、エアコン使用率が下がったこともあって、高速限定でリッター17キロを記録。このまま好調を維持して欲しいものです。

 さて、次のロング・ツーリングはどこになるのかな?

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新車心象風景:ダイハツ:ミラ・イース

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 経済車などと言われながら、リッターカークラスに劣る燃費がごく普通の軽自動車が、マツダのスカイアクティブを2リッター上回ったからといって、これを第3のエコカーなどとは思えない。

 もちろん、軽量化も含めた技術的な取り組みは大いに評価されるべきだけど、肝心の排気量規格に手をつけないうちは、早々革新っぽいような表現は違うだろ、というのが僕の考えなので。

 それよりもイースの商品力、なんである。

 その第3のエコカーというコピーのもと、低燃費とともに何と安さの追求をカタログで大きく謳うイースは、それを軽の原点回帰とも言うけれど、果たしていま最先端の軽の姿がこれなんだろうか?

 僕は違うと思う。

 有り体に言って、カタログに「ネジ1本から安く買える方法を探しました」なんてことを書くほど、なぜ激安じゃないといけないのかがわからないし、しかも、その安い商品の作り方もまた?だ。

 たとえば、イースの前身とも言われるエッセもまた簡素でお安くというクルマだったけれど、最初からシンプルさを狙ったカジュアルな内外装は、その”割り切り”がちゃんと魅力になって、ある種の商品性を持ち得ていた。

 けれども、イースは上級車を無理に再現しようとする例のパターンで、これが実に貧乏くさい。たとえば、2色のインパネ素材を一体成形する自慢の新技術なんかがいい例だけど、所詮”元”を越えられない方向の努力は実に虚しく、そもそも最初からそっちを目指すこと自体が間違っていると僕は思う。

 エクステリアにしたって、フィアット・プントを縮めたような基本フォルムこそバランスがいいけれど、コスト故か、緊張感のない面とキレのない曖昧なラインで、イメージスケッチにある意図が台無しな感じだ。

 で、50年もミニカーを作り続けてきて、ある意味社運をかけた新しいクルマが、なんで「安売り」ベースなんだろうか。平たい話、半世紀もの時間があって、何で軽の基準を「UP!」にできなかったんだろう?

 いや、だってダイハツにはコペンという実績があるんである。売れるだけ赤字なんてウワサも、まあそれは数が出ない2ドアオープンのみっていう理由もあるんだろうし、仮にあの次元の考え方を全車に導入したら、量産効果を含めて、ダイハツ車の商品性はまったく別のレベルに到達していたかも、でしょ。

 もちろん、それは80万円ではできないけれど、もしかしたら120万円なら可能だったかもしれない。実際、先のUP!は自国で100万円程度からっていう話もあるしね。

 冗談じゃない、この不況に激安は必須、安さこそ正義だ! という話であれば、それはそれで「安いけれど魅力的」と思える工夫をするべきでしょう。それは先のエッセ方向にするのも手だけれど、廉価グレードのあり方自体を再検討するのでもいいかと。

 いや、たとえば軽はユニクロ的でいいんだというなら、ぶっちゃけユニクロ・ヴァージョンを作っちゃえばいい。それは特段イースに限定せず、ダイハツ全車に展開するような発想でもいい。ユニクロ商品とのコラボをはじめ、低価格ながらも独自の商品力を持たせるという発想で、安いけれど「これでいい」じゃなくて「これがいい」という企画だ。

 ま、ユニクロはあくまで仮の話だけど、つまりは単なる上級車からの「引き算」ではなくて、知恵とセンスを結集して安いクルマを考えるのもひとつの方法ということかと。

 規格変更を横に置いておけば、低燃費という機能の向上はもちろん歓迎だ。けれども、1台のクルマとして商品力向上の本格的な改革がなく、単に軽は廉価で安普請が原点だなどということを、いまこの時代に訴えるのは”後退”以外の何ものでもないと僕は思う。

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クルマ散策:フランクフルトショー雑感(その他)

Hx1

 プジョーのHX1は、前回に続いて今後のプジョーデザインを示す意欲的なコンセプトカーだけど、今回は508という新世代プロダクトが出た後なので、当然受け止め方は違ってしまう。

 きっと、プジョーがやりたいこの方向は、コンセプトカーに近い造形で仕上げてこそ魅力を醸し出すのであって、508レベルではそのエッセンスがほぼ抜けてしまうんである。たぶん、それはプジョー自身もわかっているとは思うけれど、こうやってHX1を出した以上は次の市販車に期待したいと思う。

 一方、ジャガーC-X16は、そういう形式的な手続きをすっ飛ばした一発勝負な感じだ。

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 イアン・カラムはこの2ドアを、4ドアであるXJと異なる方向性として以前より暖めていた企画だと語るけれど、そうして異なる方向性を持ちながら、いずれも新世代を体現し、かつ両者ともがジャガーとして認められるというのは、想像以上に困難な作業だと想像させる。

 実際、一見古典なイメージを感じさせつつ、実のところ極めて先鋭的なフォルムを持っているし、ディテールの新たなこだわりがさらにそれを後押ししている。今回、XFがほぼXJと同じ顔にフェイスリフトされたことで、シリーズ間の違いも明快になったし。

 まあ、結局は”どっち派”といった声が上がるんだろうだど、「どっちもイヤ」なんてジャガーファンはそう多くないんだろうな、と思わせるところがスゴイ。

 メディアでの露出度は低いけれど、個人的に注目したのがセアトのIBLコンセプト。

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 ジュネーヴでは新しいSUVの提案をしたけれど、デザインテーマをさらに進化させ、今度はセダンに落とし込んだものだ。基本的にはいまのVWグループらしい端正さを持ちつつ、それを崩さない範囲でエモーショナルな要素をミックスさせている。

 かつてセアトは、”VWのアルファ”を標榜し、デ・シルバによるデザイン改革に取り組んだと聞く。それは必ずしも成功を収めなかったようだけれど、この再チャレンジは有力かもしれない。

 いや、実際これが次期アルファ159なら、中途半端なジュリエッタの兄弟を想像するよりも、ずっと魅力的だと思うくらいなんである。

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 日本車では、ホンダのシビックが今度も海外専売とか。しかし、ギュッと詰まって張りのあった先代が、なんでこんなに緩くなっちゃったんだろう? もしかして、欧州市場ではクラス的に小さく見えるのが不利だったのかな。

 ただ、その先代のデザイナーが手がけたという現行フィットが、初代のイメージを残しつつもシャープで美しいまとまりを見せたのを考えると、なんでこういう逆方向な事態になるのか、結構謎なところなんである。

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