« 2011年2月 | トップページ | 2011年4月 »

クルマ散策:メッセージがありましたら・・・

 日本は負けない、ガンバレ日本。有名無名を問わず、いま多くの人が「自分のできること」を考え、実践している。

 著名人は義援金や寄付、炊き出しをやっているし、個人では物資の発送から、家の節電、買い物の控えまで実に幅広いことになっている。

 先日ラジオで、いまプロ野球を開催するべきか否かという話をやっていた。リスナーの意見はもちろん両論で、「プロ野球はチームや選手が収入を得る”商売”なのだから、こんな時期に開催するべきじゃない」派と、「誰もが自粛すると活気がなくなる。経済を回すためのもお金は動かすべきだ」派。

 最低限の衣食住に加え、元気を出してもらいたいという面でのプロ野球にも意見がさまざまなんである。フィギュアスケート大会が見送られた際にも、きっといろいろ意見はあったのかもしれない。

 じゃあ、自動車評論家やライターとしてできることって何なのだろう?

 クルマは余暇や趣味だけでなく、衣食住に伴う必要な足という面を持っているから、その幅広さゆえ、余計に難しい。それに、評論家、ライターといっても、その立場はそれぞれでまったく違うし。

 いま、被災地から発信した「こころが暖まるつぶやき」を紹介するサイトが話題になっている。直接災害に関係なくとも、日本も捨てたもんじゃないという内容だ。

prayforjapan.jpサイト http://prayforjapan.jp/message/

 もしかしたら、もうすでにクルマファンの間でもそういうコミュニケーションサイトが立ち上がっているかもしれない。クルマファンとの情報交換や、チャリティイベント開催、交通情報など。

 それと、この震災に遭って、メーカーや販売店、あるいは国や地方などの行政、燃料会社等々、関係各所に様々な意見や要望を持っている方が多いかもしれない。

 もし、そうしたサイトがあれば、ここで紹介できるかもしれないし、意見や要望については、弱小とはいえ、ライターとしてそうした声を各所に届けることも可能だ。

 1日数百件のアクセスという小さなブログだけど、クルマファンとして情報を持っている方や、いろいろな意見や要望がある方は、ぜひお知らせいただけないだろうか。

 もちろん、ネット環境もない状況も多いだろうから、限られた範囲の話にはなってしまうので、友人、知人の方の話でもいいかもしれない。

 この災害の復興は長期におよびそうだ。だから、いますぐとかいつまでに、ということではなく、可能なときに「コメント」をとおして情報をいただければと思う。

| | コメント (5) | トラックバック (0)

雑誌記事:マガジンX5月号発売

Magx05

 マガジンX、5月号が発売になりました。

 当たり前ですけど、この記事を書いたのは地震発生前ですから、内容は”いつも通り”のものです。

 今回は、以前から継続して書いている「軽自動車の可能性」の一環で、高性能な日本の軽は海外でも商品として通用するのかについて、2大メーカーのスズキとダイハツに直接聞いてきました。

 この他、実際にメーカーは外国ではどんな”軽”を売っているのかも聞いています。取材は広報部署でしたので、技術面などの細かい話ではなく、あくまで一般論的なものになっていますが。

 それにしても、取材時に書きましたけど、大阪、浜松のメーカーの東京支社がどこにあるか、取材するまで全く知らなかったですね。

 いずれのメーカーも、いままで何度も目の前を歩いていたり、クルマで横を走っていたりしていたので、余計に意外な感じでした。

 震災とは関係のない記事で、何とも間の悪い発刊時期になってしまいましたが、よろしければ書店にてお求めください。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

クルマ散策:ジュネーブショー散策(その6)

Visiond

  ジュネーブショーからすっかり日が経ってしまったので、これを最後の散策しようかと思う。

 60ものワールド・プレミアを果たした今回のショーで、個人的にいちばん気になったのは、意外なところでシュコダの『ヴィジョンD』だった(写真はレスポンスより)。

 「SIMPLY CLEVER」というキーワードに基づく5ドアハッチボディは、言ってみればクーペ風だけれど、流行のメレセデスCLS調とは真逆な方向に行ったのがまずよかったし、自身近作のファビアとまったく違うのも面白い。

 フロントグリルやボンネットラインに従来のシュコダイメージを残しつつ、腰高なリアを持つビッグキャビンと、一直線のショルダーラインによるシンプルな面で構成されたアンダーボディとのバランス、そしてロングホイールベース・ショートオーバーハングのボディは、とにかくプロポーションが美しい。

 それに、端正なフロントフェイスでは、フォグランプを組み込むバンパー下部が、最近一連のVW車の処理に近く、もしグループとしての統一感を狙ったのなら大したもんである。

 僕はこのクルマを見て、ピニンファリーナが関わったといわれる、かつてのホンダ・クイントインテグラを思い出した。僕はあの5ドア、とても評価しているので。

 ところで、最近ブログにいただいたコメントの中で、ここではシンプルなデザインが過大評価されていないか、というものがあった。僕自身の記事や、他にいただくコメントを見れば、そう感じるのも至極もっともなことだと思う。

 ただ、気をつけなくてはいけないのは、以前一緒に仕事をした前澤義雄氏も言っていたように、シンプルと単純(平凡)はまったく違うということで、それを混同しないことかもしれない。

 まあ、「シンプル」という言葉が誤解を与えるんだろうとは思う。けれども、たとえば少し前のアルファのGTVなんかは、ボディに強烈な斜めのラインが入ってえらく刺激的なスタイリングだけど、しかし造形としてはふたつの塊による、まさにシンプルそのものだった。つまり、単に平板なのがシンプルということじゃないんである。

 その差を個別例をあげずに言葉にするのは結構難しいけれど、結果的にアッという間に陳腐化もしくは風化するか、それとも長い時間に耐え得るかという、実に大きな違いがある。

 さて、同じVWグループとしては、デ・シルバがデザイン改革を行ったセアトがより派手で注目度が高いブランドだ。今回、そのセアトはSUVの提案だけど、シンプル路線のホワイトボディという、ヴィジョンDとまったく同じ見せ方をしてきた。

 もしかしたら、そのあたり事前の調整があったのかもしれないけれど、結果としてはシュコダの提案の方がより完成度が高かったと僕は思う。若いチーフデザイナーがかなり露出していたので、早速イタルの影響があった・・・わけじゃないだろうけど。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

クルマ散策:行列は解消?

Sekiyurenmei

 首都圏ガソリンスタンドでの異常な行列と、それによる休業店舗続出。行列は不安から起こるわけだけど、その不安は情報の不足が大きな原因だ。

 で、業界団体はこんなポスターでもって冷静になるよう訴えることになったんだけど、「全力をあげて復旧します」は情報じゃないから、やっぱり何だかよく分からないんである。

 ということで、サラリーマン稼業の昼休みのわずかな時間を使って、ササッと当該団体に話を聞いてみた。まずは石油連盟の広報グループから。

 -そもそもの震災による損壊とは、具体的にどこなのか?

 「関東・東北地区の大型製油施設では、全8ヶ所のうち、コスモ石油千葉、JX日鉱仙台、そして茨木の鹿島石油の3ヶ所が大きなダメージを受けました」

 -その3ヶ所の損壊が実際ガソリンの供給に影響したのか?

 「これによって供給が滞ったのは間違いありません。ただ、具体的な数字は連盟では把握できておらず、数字は各社単位で持っているだけです。これに加えて被災地への優先供給、他社への供給支援も行っています」

 -現状と今後は?

 「損壊3ヶ所以外はフル生産となり、従来とおりの供給が可能になっています。そういう意味では今日現在で通常の販売が可能な筈ですが、まだ買占めがありますので、実際に通常に戻るのは今週末くらいになる可能性があります」

 続いては、都内のガソリンスタンドを会員とする東京都石油業協同組合の広報担当。

 -震災発生から先週まで、スタンドへの供給状況は実際に減っていたのか?

 「減っていたのは間違いありません。直接話を聞いた店舗では従来の7割ということでしたが、そこはまだいい方だと思います。とくにコスモ石油系列は回りが悪いようです」

 -供給は各店舗のタンク100%になっているのか? また、休業店舗はどの程度発生しているのか?

 「店舗にもよりますが、オーダーとおりに行かず、少量しか補充できなかったところもあると聞いています。休業店舗については資源エネルギー庁から調査依頼が来ているのですが、いまは50%程度としか把握できていません」

 -連休までは開店と同時に売り切れ状態だったが、通常、スタンドへの補充はどの程度の間隔なのか?

 「これも店舗によりますが、非常に回転の早い店で1日1回、その他では3日から1週間に1回程度です。買占めでは、それだけいつも以上に多く給油されているということになります」

 -現況と今後は?

 「今日から状況は変わっていると思います。実際、今朝も開店している店舗をいくつか見ました。地域差はありますが、関西地区からの供給も再開されたようですので、急速に回復する筈です」

 今日、仕事が終わって片道20キロの帰途を走る中では、営業している店舗はわずか1店だけ。他は昼間に終わったのか、終日休業だったのか。けれども、その1店舗の行列の長さはかなり短くなっていたようだ。

 本来は今日から通常販売に戻っておかしくないということだから、あとは「買占め隊」とのバランスがどこで逆転するかだろう。

 広報担当者は、遅くとも今週末にはこの狂騒も収束するとのことだけど、本当は誰も見ないようなポスターじゃなくて、TVを始めとしたメディアに積極的に「状況」を訴えるとか、静止画でいいから、ACに割り込んで広報するとかして欲しかった、かな。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

クルマ散策:ジュネーブショー散策(その5)

Mitsubishi_global

 やっぱりラジオがいち早く通常番組に戻って、被災の方も含め、実は多くの人がふつうの会話や音楽を待っていたというような投稿が多く読まれていました。自分で音楽を聴くのは罪の意識があったけれど、放送で流れてよかった、など。

 まあ、それとは直接関係ないですけど、ここもできるだけいままでとおり、クルマの話題を進めようかと思います。

 で、三菱の『グローバル・スモール』。おそらく体力的に大きな投資ができない中、いい意味でコンパクトにまとめてきたな、というのが第一印象だ。

 新興国で生産、欧州などにも投入するグローバル戦略はマーチと同じ立ち位置で、新規の1~1.2リッター3気筒エンジンやアイドリングストップも方向は同じだ。

 これにエネルギー回生も採用してリッター30キロじゃあ、スカイアクティブの面目が立たないじゃないか、なんて思うけれど、これは1リッター+5MTという、いわば特別燃費仕様みたいだ。

 エクステリアに関しては、マーチやヴィッツよりはるかにいいし、実際雑誌などでも絶賛なんである。たしかにパッと見はまとまりよく、かつ先進感もある。表面ばかりこねくり回す昨今のスタイルにウンザリな方は、とくにそう思えるだろう。けれども、何かが足りない。

 何ていうか、コンパクトカーの初期案として、必ず1枚はこういうスケッチがあるよなあっていう。絞ったフロントのつり目ランプや、サッと引いたサイドのキャラクターライン、U字を描いたリア周り。決して破綻はしていないけれど、ずいぶん既視感にあふれた感じ。

 これって、実はアイにも感じるんである。それこそ初期スケッチみたいなカタチをそのまま商品化してしまったことは素晴らしいんだけど、スタイル自体は近未来のクルマとして既視感に満ちている。たとえば、そういう先進感はなくても、しっかりオリジナリティを感じた6代目ギャランとの違いを思うとおもしろい。

 ただその分、今回は作り込み精度の高さで魅せる可能性はありそうだ。もちろん、コンセプトカーのようには行かないだろうけど、マーチみたいに残念な感じはないかもしれない。

 現状技術の新規エンジンにお約束のアイドリングストップ、キアのリオあたりと似ているけど作りのよさそうなボディ。そういう寄せ集めでもしっかり世界で通用しますっていうのは、戦略としてありだろう。

 あとは、それこそリオみたいに小型ディーゼルの提案なんかがあると、このショーでもより注目されたかもしれないのにね。

| | コメント (6) | トラックバック (0)

雑誌記事:今日の取材

 今日じゃなく先週なのですが、代休を使って取材に行ってきました。

 前回同様、関西方面メーカーの東京支社で、またしても「え、こんなところにあったの?」という、意外な場所にありました。

 前回の取材で大抵のことがまかなえるかと思ったのですが、実際には色々足りない情報もあり、追加取材を行った次第です。ただ、その時には、まさかこんな大災害が起こるとは想像もしていませんでしたし、それに伴ってメーカーの生産停止が連鎖するとも・・・。

 また記事が出ましたら、お知らせします。

 あ、そういえば今週はフィット・シャトルの発表会が予定されていましだが、やはりこの情勢で中止が発表されたようですね。なので、デザイナー・インタビューもなしのようです。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

クルマ散策:クリーンな電力

Genshiro

  昨年の9月、写真の本を例に、メディアでもてはやされるEVの電力確保について書いたけれど、まさかたった半年後に現実のものになるとは思わなかった。

 本書では東南海地震による静岡の浜岡原発がメインで、弱い地盤による自動停止不可、つまり核反応進行中の炉心破壊という最悪のシナリオまでが描いている。

 今回は自動停止後ではあるけれど、直後の津波による海水取水口の損傷や制御用送電の停止による冷却水注入不可、それによる炉心溶融、メルトダウンはそのままの内容だ。

 いまだ損傷のないという福島第1のふたつの炉心容器は海水による直接冷却に踏み切ったけれど、その効果はまだ不明だし、福島第2にも冷却支援が発動された。

 僕は、熱心かつ理論的な反原発主義とかじゃなく、言ってみれば生理的に受け付けない人間だ。あの原発施設を見るだけで、途方もない拒絶感が体を走る。

 避難中に被ばくした多くの人たちは、衣服や体を洗浄をすれば大丈夫といった報道があるけれど、呼吸と一緒に体に入った物質はどうなるのか。

 炉心容器を海水に満たすための何十、何百人の要員、おそらく電力会社の下請け会社の社員たちは、およそ信じがたいほどの放射線を浴び、各人が被ばく制限時間一杯まで、いまこの瞬間に作業を続けている。もちろん、そんな報道はTVで放映されないけれど、彼らの健康状態はどうなるのか。

 「CO2の出ない、クリーンなエネルギー」

 美しい女優やタレントを起用して流される、この悪い冗談のようなCMは、今後も続くんだろうか? 住民が被ばくし、従業員が代わるがわる高放射線を浴びるような代償を得てまで、僕らはこの方法を選ぶべきなんだろうか。

 僕はゴメンだ。阪神・淡路大震災で、国や道路会社が「壊れない」としていた高速道路が倒壊したように、国や電力会社が「ありえない」と言っていた圧力上昇や炉心溶融が起きたんである。TVに呼ばれた推進派の大学教授らが、現実に進行する状況に目をそむけるかのような後手のコメントに終始するのは、この期におよんで民主党の責任だと発言する前政権役員よりたちが悪い。

 これは、「地震大国日本に原発は作るべきではない」という従来からの懸念を、悲しいかな現実で証明したものだと僕は認識する。

 電力の安定供給という大義も、太陽光、太陽熱、風力、高効率火力といった代替発電を、国と大手電力会社が本気で推進せず、中小の電気会社や、あるいは個人が高価な設備を買うような現状で語るべきじゃない。

 異常気象や、あるいは今回のような災害に備え、供給不足時にのみ最小限基数の原発を「用意」しておくという考え方だってあるだろう。

 いちクルマファンとしては、まるで空のマッチ箱のようにあっけなく流される数十台ものクルマや、滞りが予想される現地のガソリン供給を憂う気持ちもあるし、東北進出間もないトヨタの話題もある。

 けれどもいまは、”環境市場”に乗って邁進するEVが、節電を呼びかけつつ「オール電化」を平然と訴える電力事業と同列に見えることに疑問を感じ、再び原発の話を書かせてもらった。

 震災に遭われた方々へのお見舞いと、亡くなられた方へのご冥福をお祈りいたします。

| | コメント (14) | トラックバック (0)

クルマ散策:ジュネーブショー散策(その4)

Minagi

 マツダの提案は『SHINARI』に次ぐ『MINAGI』だそうで、何だか育毛剤みたいだけど、狙いはとても明快だ。

 ただ、そのSHINARIの時にも書いたけれど、ふたつの大きな動きがぶつかり合うダイナミックさは、現行デミオですでに表現されているので、個人的にあまり新鮮味はない。

 それでも、SHINARIに込められたさらなる流麗なラインは新しい提案だし、ファミリーフェイスの5角形グリルをそこに無理なく溶け込ませているのも巧いと思う。

 ダイナミックな曲線・面ということでは、最近の流行そのものとは言えるけれど、塊の動きというアプローチがオリジナリティに結びついているんじゃないかな。

 ハードに疎い僕には、シャシーもそうだというスカイアクティブの全容がいまいち理解できてないんだけど、エンジン・ミッションも含め、フル装備をコンパクトSUVとして欧州に持って来たのは、デザイン同様狙いがハッキリしていていいと思う。

 それに、高速走行に弱いと指摘されるハイブリッドじゃない、素の高効率システムが”あっち”でどう評価されるのかも興味深いし。

 ところで、このスカイアクティブもそうなんだけど、マツダって画期的な提案ってやつを結構定期的に打ち出すんである。

 ファミリア時代のドイツ流「高剛性」ボディ導入、実はいまでも上物中古物件を探しているユーノス500時代の「ときめき」のデザイン改革や高品質塗装、そして新エンジンを引っさげた一連のズーム・ズーム改革。

 比較的小さな自動車メーカーとしては、そういう継続的な新技術提案はスゴイところなんだけど、マツダの場合、どうもブランド構築に結びつかないというか、尻切れが目立つというか。いつも残念な感じなんである。

 それぞれは決してブラフなんかじゃないんだろうから、今回のスカイアクティブは、わりと堅調なズーム・ズーム改革と結びついて、たとえば欧州市場での従来以上のブランド確立に役立てばいいとは思う。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

クルマ散策:ジュネーブショー散策(その3)

Go

 イタルデザインは、傘下となったVWグループの一角で、しっかりVWのバッチをつけた2台の出品。次期シロッコ?なクーペと、スペース系コンパクトの提案だ(写真はレスポンスから)。

 ま、FFジェミニなんてクルマに乗っていることからもお分かりのとおり、小さな実用車好みの僕として気になるのは、後者の『GO!』なんである。

 一連の『UP!』シリーズはイタルが手掛けているとの話だったので、もしかしてこれはその進化版?とも思うけれど、それにしてはボディがポロ並にデカいなと。

 ただ、欧州のトラムを連想させるリア周りはUP!っぽいし、2700ミリっていう長いホイールベースは新世代プラットホームだっていうし、EVも想定しているらしいなど、一体どうなんでしょう?

 360°ボディ全体のプロポーションで勝負なまとめ方はさすがイタル、というかカロッツェリアの仕事っぽい。ここ数年、どうでもいい表面的なラインを流行らせた多くのハウスデザインとは違うところだ。その上で、コンセプトカーらしい装飾を施すのも巧い。

 ただ、近作ならプントやセディチのような、圧倒的なバランスと簡潔感がイマイチな、ちょっとしたキレのなさ、たとえばリアドアガラスとそれに並行するプレスドアラインの複雑さなんか、が気になったりする。

 その辺は、数年前のダイハツのコンセプトカーにも似ていて、もしかして息子さん?なんて思ったりするけれど。

 ある雑誌記事によると、今後イタルはVWグループ内の仕事しかしないそう。これは買収後にいちばん気になっていたことなので個人的に残念だし、これまでの数々の名作を考えれば、世界の自動車産業にとっても大変な損失なんじゃないかな。

 そりゃあ、経営に行き詰まって倒れてしまうよりはいいんだけど、ちょっとVW、肝っ玉が小さいゾとは思う。

 ま、ジウジアーロファンとしては、買いやすいドイツ車のデザインに期待ができるのは歓迎だし、セアトあたりを個人輸入、なんて妄想ができるのは面白いんだけど。

 それでも、イタリアや日本ではもう出ないというのはやっぱり寂しい。とりあえず、その雑誌記事が間違いであることを祈ろうかな。

| | コメント (7) | トラックバック (0)

クルマ散策:ジュネーブショー散策(その2)

Etherea

 日産ブランドの『ESFLOW』は、まあホントにコンセプトカーな感じだけど、インフィニティの『ESTHEREA』は、近い将来の具体的な提案みたいだ。

 結構な評判だった『エッセンス』の、文字通りエッセンスをプレミアムなコンパクトセダン、またはハッチに落とし込んだ提案は、個人的にはアリなんである。

 たしかに、まずは性格の悪いウーパールーパーみたいな顔にゲッとなるけれど、真横からの写真を見ると、このクルマの意外なほど均整のとれたプロポーションが分かる。

 そこにボディサイドのウェーブラインを始め、フロントグリルやCピラーに凹形処理を施したのがエッセンスなところであり、新しいインフィニティの方向なんだと思う。

 個人的にアリな理由は、セグメントとしてライバルであろうレクサスのCTが、例の「Lフィネス」にとらわれて神経質なわりに無個性になっているのに対し、何かこうもっと自由に「こんなのキレイでしょ」とやっているように見えるから。

 日産ブランドについて言えば、最近のやたらな曲面指向に疑問はある。新しいキューブや話題のリーフ、中国で発表になり、新型ラティオとウワサのサニーなんかは、どうにも中途半端でしょう。新型マーチみたいに、局面云々以前の問題もあるけど。

 それこそ現行ティーダ、先代のマーチやキューブを発信していた日産はどこに行っちゃったんだって感じで。

 ただ、エッセンスでブチ上げたインフィニティのアグレッシブな面や線はひと味違う。もちろん、レクサスのようにブランドとしてのデザイン理論はある筈なんだけど、自由度が高いというか、もっと自然な感性に沿った感じというか。

 まあ、商品化にあたっては、たぶんこの気色悪い顔も相当リファインするんだろうしね。

| | コメント (5) | トラックバック (0)

クルマ散策:ジュネーブショー散策(その1)

Ft86

 今回のジュネーブは60台ものワールドプレミアがあるそう。なので、あまり深く突っ込まず、「クルマ散策」として何台かをつまみ喰いしてみようかなと思う。ま、写真でだけど。

 で、まずはトヨタのFT-86と、スバルのボクサー・スポーツカー・アーキテクチャ。

 トヨタがどういうマーケティングをしているのかは知らないけれど、コンパクトながら、しかし2リッターオーバーというスポーツクーペ市場があるんだと踏んだみたい。

 ただ、ハチロクなんて名前に体が震える”D”方面のファンは自国でもわずかだし、そもそもこいつはそのハチロクとはもはや別物だ。

 クーペ市場のない日本じゃなく海外で、としても、なぜかトヨタ自慢のハイブリッドにはしなかった。いやいや、今度の自慢は水平対向ですからと言っても、本家のスバルも出すんだから微妙な感じ。

 まあ、そういう事情を知らない海の向こうで、「ポルシェと同じエンジンですゼ」なんてノリで、強力な販売網とともに売ってしまえってことなのかな。

 なんだかそれは残念な話だけど、もっと残念なのは、結局スバルも同じボディという発表があったらしいんである。

 FR車のコンセプトカーとだけ聞いていたから、もしかして独自のスポーツセダン? なんて思ってたんだけど、スケルトンなそれはたしかに2ドアクーペだ。

 いまどきそんなクーペどうすんだ? と考えると、たとえばレガシィやフォレスターが絶好調の北米で一気に、なんてことかもしれないけど、そこではトヨタ版も売ってるんじゃないのか?

 初代FT-86同様、トヨタのEDスクエアによるボディはよりグラマラスになって、あの如何ともしがたい無個性ぶりはかなり減った。張り出したフェンダーやシャープなエアダクト、厚みのあるリアはトヨタとして新しい方向なのかもしれない。

 それでも、インプレッサコンセプトで新たなフィロソフィを打ち出したばっかりなんだから、仮に同じクーペだとしても、やっぱりスバルはオリジナルボディにするべきだと思う。ま、発売は来年の春だそうだから、まだそういう話があるかも?

| | コメント (5) | トラックバック (0)

« 2011年2月 | トップページ | 2011年4月 »