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クルマ散策:今日の本

Kousokudourononazo  清水草一氏著「高速道路の謎」を読んでみました。

 氏が高速道路ウォッチャーであることは雑誌などで知っていましたが、こうした本を出すのは相応に訴えたいネタが揃ったのでしょう。

 「雑学」として色々なことが書かれていますが、基本的には「交通容量」という視点から、各路線の渋滞原因や、その解決に向けた現況、将来予想が柱になっています。

 交通容量という客観的数値に対し、同様に車線の増加、路線の新規開通といった物理的要因による分析は、何せ数字での表現ですから相応の説得力がありますよね。

 そうした数字は極端な話、各道路会社に取材をすれば”出て来る”ものとも言えますが、実際に本として出す場合、過不足のないデータ量を間違えなく揃えるというのはかなり大変だと思います。僕のようにせいぜい2ページの取材記事でさえ、数字を扱うのはそれなりに神経を使いますから、その点スゴイなあと思います。また、単に分析に止まらず、例の無料化案に対し、独自の対案を示しているのもいいですね。

 で、先のように、評論家の中で高速道路と言えば清水氏となっているワケですが、やっぱりそれはどうなのか?ということを改めて感じました。だって、道路、とりわけここ数年色々な問題となっている高速道路について、多くの評論家・ジャーナリストの中で、氏ひとりが「物申す」というのはあまりに寂しいじゃないですか。

 仮にCOTYの委員がまとまって高速道路料金のあり方、渋滞対策、あるいは暫定税率なんかについて”提言”を行えば、それなりに社会的な影響力を持つと思うのですが、どうしていまだに何も起こらないのか不思議です。もちろん自動車ジャーナリスト協会でもいいのですが。何しろ道路とクルマは一体ですから、皆が専門家で当然ですもんね。ま、清水氏はひとりの方が気楽だと言うかもしれませんけど。

 取りあえず、こうして形にすることは素晴らしく、是非おススメしたい本ですね。もちろん、氏の対案に賛成するか否かはまた別の話ですけど。

 ところで、全然次元の違う話ですが、この本に出てくる首都高速箱崎ジャンクションの「東京シティ・エアターミナル」には感じ入ってしましました。もうずいぶん昔、学生の頃、FM東京(現TOKYO FM)の昼の音楽番組で、この東京シティ・エアターミナルによるフライト案内が放送されていたんですよね。

 そのコーナーは、BGMに映画「大空港」のメインテーマが流れていて、その美しい旋律に魅惑的な女性のアナウンスが重なり、実に幻影的な雰囲気が。さらに「東京シティ・エアターミナル」という、何だかよく分からないけど、当時とんでもなく未来っぽい場所の名前が加わって、まるで別世界のような数分間になっていました。ま、いま思えば”空港パニックもの”の映画音楽をよく使ったなあと思いますが。

 清水氏によれば、いまこのターミナルは相当落ちぶれた感じだそうですけど、当時の別世界な雰囲気が数十年ぶりによみがえって来てしまいました。いやあ、懐かしい。どなたか憶えてませんでしょうかね? 

 

 

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コメント

清水氏の高速関連の記事には以前から興味がありましたので、この本はぜひ読んでみたいですね。
民主党政権は、来年度の予算に高速道路の無料化に対して具体的な施策を示さずなぜか6000億円もの予算を計上してしまいましたね。
予算の使用目的は、地方の路線で現在のETC割引と同じように社会実験と称して無料化に使うとの情報が流れているようですが、そんなに急いでやることなのか疑問に思いますね。
確かに自動車関連のジャーナリストさん達は、クルマの商品的な部分に関しては色々と活動しますが、高速をはじめとする交通関連のことに関してはあまり積極的ではないですね。クルマを利用するユーザーに近い立場にあるのに、残念ですね。交通関連はどうも、土木の都市計画や交通計画に携わる教授や研究者などあまりクルマを運転しそうにない方が物申す場合が多いのであまり期待が持てませんね。
今回の東京モーターショウでジャーナリストのショウツアーが企画されていましたが、それよりも以前のように会場内でフォーラムを開いて、高速の無料化をはじめとしたクルマに関する話題を討議する場があってもよかったかもしれません。せっかく会場のスペースが空いているんですから、わざわざ人だかりの多い所にツアーでぞろぞろ行くよりはいいと思うんですが…
今後も交通関連の話題がありましたら、よろしくお願いします。

投稿: アクシオム | 2009年10月31日 (土) 00時39分

アクシオムさん

本は読み易さを強調するため「雑学」みたいな帯が付いて
ますが、実際にはもっとしっかりした内容になっていますよ。
高速道路に対するひとつの見方として、決して読んで損は
ないと思います。

評論家諸氏ですけど、まあ10年、20年前ならともかく、政
権交代など、時代がこれだけ動いているのにまったく変化が
ないですね。そりゃあ、実際には色々考えているんでしょうけ
ど、仕事にしなくては意味ないですもんね。

投稿: すぎもとたかよし | 2009年11月 3日 (火) 19時43分

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