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新車心象風景:日産・キューブ

Cube  あのV字回復を牽引した一連のデザイン改革車達が、そろそろモデルチェンジの時期を迎えている。

 ティアナは中国やロシアでの高級車としての役割と、日本でのモダンリビング戦略に巧いこと折り合いをつけてみせた。まあ、いい意味での軽さは薄れたけど、逆に言えば重厚感が増した。

 で、キューブ。先代はいわゆるクルマらしさと逆方向を向いていながら、そのクルマらしさの発信元である欧州で評価が高かった。これはもちろんデザインセンスが本物だったからで、ロンドンという最先端デザインの中心地からラブコールがあったのはその証だろう。

 「純化」というコンセプトが曲面に結び付く理由がいまひとつピンと来ないからか、僕は正方形に近いヘッドランプや、フロントサイドウインドウのフチがそのままフェンダーまで伸びていた先代の方が安定感があったし、まとまりも高かったと思う。その点、サイドウインドウを独立させた新型は少々不安定な感じがするんである。でも、パッと見ほとんど同じとした全体の判断は間違いじゃなかったろう。

 波紋や波形を繰り返した内装はやり過ぎという話もあるけど、問題はデザインコンセプトから外れていないかどうかで、僕はキューブらしいチャレンジだと感じた。少なくともエクステリアよりいい具合に変わったんじゃないかな。もちろん、例によってカラーセンスも一歩先を行っているし。

 僕はこういう日産のデザイン展開はもっと評価されていいと思っている。遊びのクルマをやろうとするとWiLLシリーズやルミオンになっちゃうライバルとは次元が違うワケで、この新型が外に出て行くのは、だからかなり意味深いとも思う。日本発の文化がアニメだマンガだなどというお寒い認識に対してもなかなかいい提案になると思うし。

 さて、残るマーチ、フェアレディZ、そしてラフェスタあたりはどうなるのかな?

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「新車心象風景」カテゴリの記事

コメント

 キープコンセプトをしつつもモデルチェンジをした事が判る。 ある意味、開発者の苦悩が滲み出ている様な気がします。
ヘッドライト周りなど、よりモダナイズを意図したのでしょうが、先代が持っていた良い意味でのチープ感を無くしてしまったと思います。 それに、家に在るキューブと比べるとモッサリした印象がします。(まあ、写真だけで実物を見ていないから、断定は出来ませんケド) それでも、まだまだ魅力的では有りますが。
ヒットした後のモデルチェンジって難しいですね。
ただ、変更して欲しかった事が在るんです。 あのe-4WDです。 雪道ではやっぱりトルクを分散させる方が乗り易く感じられるのは私だけでしょうか。
それから、ティアナですが、前のマスクの方が良かった。 ロシアや中国のトレンドは解りますが、日本仕様を設定し、もう少しプレーンな感じであったらなと思います。 なんか成金が金歯を光らせている感じをうけてなりません。 金型製作代もバカにならないから難しいでしょうけど、年間一万台を越える販売台数でしょう。 頑張って欲しかったな~。

投稿: 山の熊さん | 2008年11月28日 (金) 10時03分

私も新型キューブ、まあまあ良いんじゃないかと思いました。最近の日産デザインの傾向からかなり心配していたので、とりあえずは一安心。

先代も「キューブ」という名の割には、各部に結構Rが付いていて、大して四角っぽくないというか、中途半端に感じる部分もありました。その点では新型の方が、四角+曲面という形態がより明快で良いかもしれません。画像では伝わりにくい微妙な曲面を多用しているようなので、実車をまだ見ていない段階で断言はできませんが。
顔つきはやや疑問です。「サングラスをかけたブルドッグ」というほどの表情はないし、むしろ無機的で平凡にも感じます。
総じてエクステリアは先代同様に、基本的には良いんだけど何かスッキリしない感があるのが、気になるところではあります。
(話が先代のことになりますが、世間的な高評価ほどには、私は評価していません。クルマらしさから離れようとしている割には微妙に思い切れていないというか、既視感を感じました。むしろマーチの方が余程新しく感じました。)
サンドベージュやオリーブグリーンのような色があるのは、道具感が強調されて大変良いですね。先代CUBE3の重たいグレーや、エクストレイルのオリーブグリーンは、好きな色でした。
おっしゃるようにエクステリアよりもインテリアの方が面白く感じます。リラックス→ジャグジーバス→波紋というコンセプトも理解できるし、やるなら徹底すべきで、やりすぎとは全く感じません。

新型Zはなんだか中途半端だし、全く売れなかったラフェスタは、思いっきり迎合してくるのではないでしょうか。マーチは今以上に良くなるとも思えず、これまた不安です。

投稿: yad | 2008年11月28日 (金) 12時27分

キューブという名を考えた時、私は先代の方がサマになっていたと思います。
只、全体的なプロポーションは破綻していないので、不自然ではないですね。
「ブルドッグがサングラスを・・・」というヘッドライドはちとやり過ぎかなぁ。
何なら犬シリーズでも作って欲しいです。

投稿: アレスタ | 2008年11月28日 (金) 17時56分

すぎもとさんは、意外と今回のモデルを評価なさっているようですが、私は???です。
二代目が良すぎたのかなぁ、特にマイナー前のキューブは日本人しか理解できないデザインで、しかも見た目にも破綻が無く見ていてももやもやした感じが無い突き抜けたデザインで、かなり好きでした。
今回もチャレンジしたのは解りますがちょっと不細工になりすぎだと思います。
思い切って全然ちがうアプローチをしても良かったのでは?
内装もくねくねと変な曲線が多く、全て楕円にこだわった往年のトーラスを思い出してしまいました。
乗っていて気持ち悪くならないか不安です。
あと、新型はシートが良い物になっていれば良いですね、従来のは、ほとんど、軽自動車並みでしたから。
先代より売れるか?厳しい気がします。

投稿: ぷじお | 2008年11月28日 (金) 22時24分

キューブのモデルチェンジの印象は、当初予想されていたものよりは酷くなかった。そういう意味で意外と安心しました。(海外サイトでのスクープ画像が酷過ぎたせいでしょうか…)

デザイン的に継続性が保たれた点は評価できます。キープコンセプトが保守的に見られますが、先代で評価された点をきっちり引き継いだことはいいことだと思います。左右非対称のバックドアや、室内から発想したデザインテイストなど先代譲りでいいんではないでしょうか。

評価の別れるフロントマスクは、まぁ意図的にやったとも思えなくありませんが…
しかしこのマスクを採用した経緯が気になりますね。評価の高かったロンドンなんかに新型を持っていったら、先代の方がモダンで良かった気がしますね。

先代のキューブが出た頃の日産デザインに比べ、モダンでクリーンだったデザインテイストから、抑揚の効いた情緒的なデザインテイストに変化していますね。それは今年出たティアナやムラ―ノにも言えることですが…
ただし、モダンなテイストを薄めてしまったのは残念な気がします。

意外と最近の日産車は、質感も高くなっていて、トヨタに比べると僕はまともで手堅いつくりだと思うのですが…
しかしそれがイマイチ販売に結び付かないのが残念ですね。

投稿: アクシオム | 2008年11月29日 (土) 00時04分

皆さんの意見も拝見しましたが、私の周りの意見も含めて、新型キューブの賛否が分かれる元となるのは、やはり顔のように思います。


先代の最後期バージョンでのフロントマスクの変更でいやな予感はしていたのですが、案の定、クセのある顔つきになってしまいました。実車を見た感想としては、写真よりは随分マシで(日産は写真栄えしないデザインも大息がします)、これはこれでありかもと思えなくもなくなりましたが、(それはインテリアの頑張りが、ネガな印象を補完してくれてるからであって)、抵抗なくすんなりと受け入れられた先代に比べ、第一印象で損することは避けられないと思いますし、やはり魅力的とまでは感じられませんでした。


もともと、先代のエクステリアがインパクトもあり、完成度も高かった分、エクステリアデザイナーはさぞ大変だったろうと思いますし、その分期待もしていなかったのですが、顔以外は及第点を与えてあげられる外観に仕上げてきただけに、本当に残念に思います。


最近の軽しかり、同一車種で複数の顔を用意する車が多い時代に(オーテックのライダーというメーカー改造車はあるとはいえ)、ひとつの顔で勝負するという潔さは評価したいのですが、それだからなおさら、何であの顔なのか?と思わざるを得ないです。(ライダーがあの顔なら納得できますけどね。)


そもそも先代は、社内で柴犬ともたとえられ親しみやすいマスクもキューブのキャラクター性のアップに大きく貢献していたと思うのですが、それをあえてブルドッグのような好き嫌いが分かれるモチーフに変更する必要があったのでしょうか? かつてのシティ・ブルドッグのような魅力を演出できていれば納得できますが、そういうわけでもないですから。また、日本独特の価値観で世界に打って出るにしても、ブルドッグより柴犬だろう?って思ってしまうんですよね。


とにもかくにも、新型キューブもムラーノと同様に、新しさを演出するために余計なことをしてしまったように思います。先代からシンプルにしたとカタログでは謳っていますが、十中八九先代の顔の方がシンプルだって言うと思います。


一方でインテリアはすごいがんばったと思います。先代もシートカラーで生地も変えるこだわりなどは好きだったのですが、(ティアナと違って)デザイン的なこだわりを捨てず、クッション厚を高めたシート、やりすぎだけど鼻につかない、波紋モチーフなど、いい意味で遊んでいると思いました。これらは、パイクをやっていた頃からの日産デザインの財産だと思いますね。


投稿: KATSU | 2008年12月 4日 (木) 02時29分

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