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新車心象風景:スバル・インプレッサアネシス

Impressa_2  先行したハッチバックにトランクを付け足すやり方は、日産ティーダ、ホンダフィット、少し前だとトヨタのプラッツあたりが思い浮かぶ。

 共通して言われることは後付け感だ。取って付けた感じでカッコ悪い、と。以前、ある雑誌のデザイン対談に立ち会ったとき、有名評論家数人が寄ってたかってプラッツをこき下ろしていたっけ。

 僕はと言うと、実はティーダ・ラティオもプラッツもそんなに酷いとは思っていない。何て言うか、あの凝縮感がコンパクトセダンとしての実用性を感じさせて結構面白いと思っている。ま、もう少し言うと、フィットアリアはバランス的にどうにも不安定でいかがなものかと思う。つまりはモノによると。

 で、そういう見方をするとこのアネシスは違和感が少ない。インプレッサ特有の強いキャラクターラインがリアランプまで一気に伸びて一体感を演出している。トランクの長さも絶妙な感じだ。その大きなリアランプはぶ厚いトランクをうまく引き締めているし。

 なんだけど、皮肉なことにそれ故個性が感じられないことになっているんである。トランク部分があんまりにもスッと溶け込んでしまって心に引っ掛からない。つまり印象が薄い。ハッチバックに変身したインプレッサの独自性がどっかに行ってしまった。ま、もともとのフロントフェイスの弱さがここでも影響してしまった感じもする。

 この辺の塩梅は相当難しいんだと思う。巧いまとまりと没個性は結構近いところにあるのかもしれないとさえ思える。じゃあ、コンパクトセダンなんか無理なのか?というとそんなこともない。たとえばトヨタのベルタ。ヴィッツの要素を多く採りこんだこの小さなセダンはほとんど表舞台に出てこないけれど、実はトヨタでいちばん美しく完成度の高いセダンだと僕は思っている。いやいや、その前に初代のセダンは非常にまとまりもよかったし個性もあったじゃないか。あのセンスはどうしちゃったのか?

 ま、アネシスはインプレッサシリーズの販売台数を安定させるため、月に500台も売れればいいみたいだ。だから、スバルとしてはそんな心配も要らないんだろうけど。

 

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「新車心象風景」カテゴリの記事

コメント

インプレッサは過去2世代がセダンでしたし、この3代目も北米ではデビュー当時からセダンを設定してたので、違和感がないのは当然かな、という気がします。セダンがあることが前提だったと。

レオーネの時代からスバルのセダンに乗ってきた年配のユーザーが、インプセダンに乗っているのをよく見ます。そういう層のためにも、個性的なデザインはいらないのでしょう。

投稿: LANDY | 2008年11月 9日 (日) 12時11分

私もLANDYさんと同じ意見で、今回の記事は考察不足だと思います。

インプレッサアネシスは日本でこそ、HBより販売が遅れましたが、北米では同時発表されており、そのデザイン開発も、プラッツ、ラティオ、アリアなどとは異なり、HBと並行して行われた可能性の方が高いと思います。

アネシスとサブネームがついた現行インプのセダンですが、北米仕様の画像が公開された時点で、「インプらしくない」「トヨタらしくない」などの声が上がっていますが、それは、セダンとしての完成度をあげたからというよりも、開発時にスバルを取り巻いていた決して良いとは言えない環境の方が、大きく影響しているように思います。

ちなみにプラッツやラティオを擁護されていますが、やはり2BOXとしてデザインされていたものを無理やり3BOXにしている強引さが払拭されない限り無理があると思います。

まだラティオはベースのティーダが水平基調のスタイルである分、救いがあるものの、プラッツはかなりウエッジが効いたデザインである初代ヴィッツに無理やりトランクをつけた弊害がもろに出ていて、モノフォルムに近いフィットに無理にトランクをつけたアリア
同様に完成度の低いデザインだと思います。

コンパクトセダンとして凝縮感があるデザインとしては、すぎもとさんが今、乗られている初代FFジェミニなんかがまさにそうではないでしょうか? 裏づけはとってないですが、いすゞ時代の中村史郎氏が、当初長かったリアデッキをカットしようと指示した結果だと聞いたことがあります。

投稿: KATSU | 2008年11月 9日 (日) 20時18分

そもそも先代までのインプレッサは、セダンがメインでSTiがイメージリーダーで引っ張ってきたのに、それがハッチバックの派生になってしまったのですから、こうなるのはごく自然なことかもしれません。
しかし、それならもっと兄貴分であるレガシィB4みたいなプレミアムな方向でもよかったのに、同じグループのカローラみたいなデザインにしてしまうとは残念ですね。
しかもカローラのアクシオに範をとったようなアネシスなんてサブネーミングもいただけませんね。(読み方によっては縁起が悪いし)ネーミングだけでもインプレッサB4でもよかったような…

このセダンも主力は、アメリカ市場のようですから、これまた日本市場に対しては、スズキスプラッシュ同様本気ではないようですね。

投稿: アクシオム | 2008年11月 9日 (日) 21時13分

このアネシス、奇麗なリアだと思います。
ただ、フロントオーバーハングの長さだけはどうしようもなく嫌いですね。
シトロエンもそうですが、何とかならんのでしょうか…

この手のデザインで最高なのは、やっぱりゴルフとそのセダンバージョンではないでしょうか。
私は以前ヴェントに乗っていましたが、斜めリア後方から見たラインは何とも言えない良さがありましたよ。
現行ジェッタも良いですね。

投稿: アレスタ | 2008年11月 9日 (日) 22時40分

LANDYさん

仮に完成度を求められていなかったとしても、たとえば初代と現行ではあまりにまとまり方に差がありますよね。そこが不思議だなあ、と思います。

KATSUさん

考察不足とはなかなか厳しいですね。ちなみにセダンが同時開発だったのは当然ではないでしょうか。もっと言えば、はたしてティーダやプラッツが本当にまったく後から考えたのかも疑問だと思ってます。プラッツだって発売はヴィッツと半年くらいしか違ってないんですよ。
ラティオやプラッツへのご意見は件の評論家さんと同じようですね。そういうご意見が恐らく大半だろうと僕も思ってます。でも僕は並行開発の中であえて機能を感じさせる寸詰まり感をだしたと感じています。
ちなみに我がジェミニはハッチバックが3ドアなので条件はまったく違いますね。あ、リアの切り落としは本当らしいですよ。

アクシオムさん

そうそう、そうなんです。ああいう薄味じゃない方向があったと思うんですよね。それがB4的でもいいでしょうし、もっと引っ掛かるデザインでもよかったかも、と思います。

投稿: すぎもとたかよし | 2008年11月 9日 (日) 22時44分

すっかり、空気のように存在感がなくなってしまったインプレッサ。スズキのSX-4セダン並みにこのセダンもあまり見る事もないのでしょうか。今のスバルは、変に個性を消そう消そうしていて残念です。(社長もスバリスト以外に受けたいみたいな事を言ってましたが)
泥臭いのも魅力なんですが、今ではオタク扱いなのでしょう。なんか、悲しいです。
ただ、ベルタは、私にしては珍しくトヨタ車の中では、ぎゅっと凝縮感があり好きなデザインですね。
ただし、ビッツベースと考えると、値段が高いです。

投稿: ぷじお | 2008年11月 9日 (日) 22時53分

アレスタさん

すみません、前後してしまいました。フロントオーバーハングは・・・初代もでしたね。ジェッタやヴェントはトランク部分を一段上げて一体感を狙っていた気がします。あと、キャラクターラインの使い方も巧かった。何て言うか、正攻法ですね。

投稿: すぎもとたかよし | 2008年11月 9日 (日) 23時00分

ぷじおさん

どうも今日は行き違いが・・・。
スバルは前社長のデザイン改革が販売に結び付きませんでしたからね。でも、その反動みたいなフォレスターがある一方、エクシーガみたいなマニアックなのもあるし。まだコレという方向性が決まっていない感じがします。

投稿: すぎもとたかよし | 2008年11月 9日 (日) 23時38分

二度目のコメントです。 本文中にベルタの事を書いてありましたので、それについて一言有ります。
実は家にベルタが在るんです。 母親の車なんですが、母が前の車を点検に出した時に半ば騙されて買ちゃったんですよ。 しかも試乗もしないで。(試乗車も無かったらしいケド)
このベルタという車、確かに取って付けた感じのしない、最初からセダンとして設計されたかの様なスタイルをしていますが、内側は破綻しています。 私の運転姿勢はシートバックを立てるスタイルなんですが、髪の毛が常時天井に擦れている状態で、ドアの方を視ると、視界のだいたい半分位は天井が占めるんです。 私が胴長短足の典型的日本人体型だとしても、ちょっとヒドい。 よくよく調べてみたら、ベースのヴィッツより6㎝も全高が低いじゃないですか。 形的には不恰好ですが前のプラッツの方が、まだ真っ当なセダンだと思います。
それから、フィットアリアをたまに見掛けるんですが、後ろから観ると、60~70年代のアルファロメオのセダンをおもいっきりダサくした印象をいつも受けます。

投稿: 山の熊さん | 2008年11月11日 (火) 09時35分

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